判型:文庫判
ページ数:300ページ
初版:2011年6月24日
ISBN:978-4-488-16807-0
Cコード:C0197
文庫コード:M-マ-12-5
写真:(C)w2/los164
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
ブレアトン女子学院に勤めてまだ五週間にしかならない女性教師フォスティーナは、突然理由も告げられずに解雇される。彼女への仕打ちに憤慨した同僚ギゼラと、その恋人の精神科医ウィリング博士が関係者を問いただして明らかになったその“原因”は、想像を絶するものだった。博士は困惑しながらも謎の解明に挑むが、その矢先に学院で死者が出てしまう……。幻のように美しく不可解な謎をはらむ、著者の最高傑作。解説=千街晶之
*第10位『2012本格ミステリ・ベスト10』海外ランキング
ヘレン・マクロイ
アメリカの作家。1904年ニューヨークに生まれる。23年、フランスに渡りソルボンヌ大学に入学。在学中から美術評論家や新聞記者として文筆活動を始め、以降十年近くヨーロッパに滞在した。帰国後38年に長編『死の舞踏』で作家デビュー。同書で探偵役の精神科医ベイジル・ウィリング博士を創造する。46年に作家ブレット・ハリデイと結婚(61年に離婚)。50年には女性初のアメリカ探偵作家クラブ(MWA)会長に就任。長年の功績を称えられ、90年にはMWAグランドマスター賞を受賞した。94年歿。代表作に『暗い鏡の中に』『幽霊の2/3』『殺す者と殺される者』、短編集『歌うダイアモンド』などがある。