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わたし、ミ(ミシェル)は、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたド(ドムニカ)は焼死。火事の真相を知るのはわたしだけだというのに、記憶を失ってしまっている。わたしは本当に皆の言うように、大金持ちの伯母から遺産を相続するというミなのだろうか? 死んだ娘がミで、わたしはドなのではないか? わたしは、探偵で犯人で被害者で証人なのだ。ミステリ史上燦然と輝くマニア必読の傑作。訳者あとがき=平岡敦
セバスチアン・ジャプリゾ
フランスの作家。1931年生、2003年歿。著作に『寝台の殺人者』、『シンデレラの罠』(フランス推理小説大賞受賞)、『新車の中の女』、『殺意の夏』、(ドゥ・マゴ賞受賞)、『長い日曜日』(アンテラリエ賞受賞)などがある。
平岡敦
(ヒラオカアツシ )1955年生まれ。早稲田大学文学部卒業。中央大学大学院修了。現在中央大学講師。主な訳書に、カダレ『誰がドルンチナを連れ戻したか』、グランジェ『クリムゾン・リバー』、ビュッシ『恐るべき太陽』、ジャプリゾ『シンデレラの罠』、カサック『殺人交叉点』他多数。