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●皆川博子氏推薦――「極上のネオ・ゴシックと極上の本格推理のこよなく芳醇なブレンド」
獣医ローシェルが知り合ったアフリカ帰りの女ミリアンには、どこか謎めいたところがあった。ふと見せる残酷な性格、事故死した夫にまつわる無気味な噂。女の虜になるにつれて、ローシェルの生活は暗い影に包まれてゆく。やがて妻の身に、恐ろしい災厄が……! 明晰な悲哀と詐術に心うたれ、魔術師たちの手腕を堪能する名作。
ボワロ
ピエール・ボワロ。フランスの作家。1906年生まれ。社会事業関係の仕事を経て作家になる。1952年からナルスジャックと合作を始め、以来『女魔術師』『思い乱れて』等の作品を発表した。1989年歿。
ナルスジャック
トマ・ナルスジャック。フランスの作家。1908年生まれ。哲学の講座を持つ大学教授を経て作家になる。1952年からナルスジャックと合作を始め、以来『女魔術師』『思い乱れて』等の作品を発表した。ナルスジャックは『読ませる機械=推理小説』など、評論の分野でも活躍し、「推理小説とは推理が恐怖を創り出し、そしてその恐怖を推理が静めなければならぬ物語である」と定義している。