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判型:四六判上製
ページ数:298ページ
初版:2010年2月25日
ISBN:978-4-488-02534-2
Cコード:C0093
装画:宍戸竜二
装幀:SONICBANG CO.,
突然この世を去ってしまった、義兄・最上圭一。優秀な音響技術者だった彼は、「うさぎ」に不思議な“音のメッセージ”を遺していた。圭一から「うさぎ」と呼ばれ、可愛がられたリツ子は、早速メッセージを聞くことに。環境庁が選定した、日本の音風景百選を録音したものと思われるが、どこかひっかかる。謎を抱えながら、録音されたと思しき音源を訪ね歩くうちに、「うさぎ」は奇妙な矛盾に気づく──。音風景を巡る謎を、旅情豊かに描く連作長編。鮎川賞受賞作家からの最後の贈りもの。
北森鴻
(キタモリコウ )1961年山口県生まれ。駒澤大学卒業。編集プロダクション勤務を経て、95年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。99年『花の下にて春死なむ』で第52回日本推理作家協会賞を受賞。香菜里屋シリーズ、冬狐堂シリーズ、蓮丈那智シリーズなど、人気シリーズを数多く手がける。主な著作は『狐罠』『凶笑面』『孔雀狂想曲』『蜻蛉始末』『うさぎ幻化行』など。2010年没。