判型:四六判仮フランス装
ページ数:236ページ
初版:2013年6月28日
ISBN:978-4-488-01776-7
Cコード:C0093
写真:show-k
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
鷺澤家の庭に横たわっていた瀕死のフェレット。祖母の民枝がすぐに動物病院へ連れていったが、助からなかった。数日後、飼い主の誘いで、民枝と孫の葉太郎はペット供養に参列するため寺に向かう。供養が始まる前に葉太郎はトイレに立ったが、用を済ませた彼に予想外の災難が降りかかる――トイレのドアが、開かない!?(「供養を終えて」)
祖母、父、母、三兄弟の六人家族に、犬のリンドウと猫のナズナ。ちょっと変わったところもあるかも知れないけれど、基本的にはどこにでもいそうな、おだやかな家族。そんな家族の日常を、ささやかな謎を通して柔らかな筆致で描いた、鷺澤家のアルバム一冊め。これまでありそうでなかった、福田栄一はじめての〈日常の謎〉連作ミステリ。
「春の駒」
「五月の神隠し」
「ミートローフ・ア・ゴーゴー」
「供養を終えて」
福田栄一
(フクダエイイチ )1977年愛媛県生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)卒。2003年、コミカルな快作『A HAPPY LUCKY MAN』でデビューする。緻密な構成を得意としながら次第に作風を広げ、青春小説、時代小説など多岐に亙るジャンルの作品を執筆。他の著書に『春の駒 鷺澤家四季』『夏色ジャンクション』『あかね雲の夏』『蒼きサムライ』『探偵の流儀』などがある。