ジュレイ

樹霊【単行本版】

鳥飼否宇


樹霊【単行本版】

ジャンル
国内ミステリ > 本格ミステリ
レーベル
ミステリ・フロンティア

判型:四六判仮フランス装
ページ数:260ページ
初版:2006年8月30日

ISBN:978-4-488-01727-9
Cコード:C0093

写真:小寺卓矢
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

植物写真家の猫田夏海は北海道の撮影旅行の最中、「神の森で、激しい土砂崩れにより巨木が数十メートル移動した」という話を聞き、日高地方最奥部の古冠村へ向かう。役場の青年の案内で夏海が目にしたのは、テーマパークのために乱開発された森だった。その建設に反対していたアイヌ代表の道議会議員が失踪する。折しも村では、街路樹のナナカマドが謎の移動をするという怪事が複数起きていた。30メートルもの高さの巨樹までもが移動し、ついには墜落死体が発見されたとき、夏海は旧知の〈観察者〉に助けを求めた! 〈観察者〉探偵・鳶山が鮮やかな推理を開陳する、謎とトリック満載の本格ミステリ!



鳥飼否宇

(トリカイヒウ )

1960年福岡県生まれ。九州大学卒。2001年『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀作に選ばれてデビュー。07年『樹霊』が第7回本格ミステリ大賞の、09年『官能的――四つの狂気』が第62回日本推理作家協会賞の候補となる。『痙攣的――モンド氏の逆説』をはじめとする異色の本格ミステリの書き手として、斯界で独自の地位を築く。主な著書に『太陽と戦慄』『このどしゃぶりに日向小町は』『物の怪』『迷走女刑事』などがある。