トーイン クアルンゲノウシトリ

トーイン クアルンゲの牛捕り

  【単行本版】

キアラン・カーソン
栩木伸明


トーイン クアルンゲの牛捕り

ジャンル
一般文芸 > 一般文芸
レーベル
海外文学セレクション

判型:四六判上製
ページ数:360ページ
初版:2011年12月22日

ISBN:978-4-488-01651-7
Cコード:C0097


装幀:柳川貴代+Fragment


内容紹介

夫である王と財産比べをして負けたコナハト国女王メーヴは、夫が持っている素晴らしい雄牛に匹敵する、アルスター国はクアルンゲの褐色の雄牛を奪うべく、大軍勢を招集した。一方迎え撃つアルスター国では、呪いのせいで男たちは戦うことがかなわず、十七歳の若き英雄クー・フリンが、たったひとりで大軍相手に奮闘していた。アイルランドのイリアスとも言われる伝説を『琥珀捕り』の著者、詩人カーソンが語った、血湧き肉躍る英雄譚。訳者あとがき=栩木伸明/解説=井辻朱美



キアラン・カーソン

1948年北アイルランド、ベルファスト生まれ。76年に第一詩集The New Estateを刊行、78年に若い詩人に与えられる奨励賞であるエリック・グレゴリー賞を受賞して以降は、アイルランドの伝統音楽の研究に勤しむ。80年代後半から詩作に復帰、90年にBelfast Confettiがアイルランド文学賞を、93年にFirst Language: PoemsがT・S・エリオット賞を受賞。アイルランド文学を始め古典の英訳も手掛けており、03年にはダンテ『地獄篇』の英訳がオックスフォード・ヴァイデンフェルト翻訳賞を受賞。邦訳に『琥珀捕り』『シャムロック・ティー』『アイルランド音楽への招待』がある。19年没。


栩木伸明

(トチギノブアキ )

1958年東京都生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程単位取得退学。アイルランド文学・文化専攻。2014年『アイルランドモノ語り』が第65回読売文学賞(随筆・紀行賞部門)を受賞。他の著作に『アイルランドのパブから 声の文化の現在』『声色つかいの詩人たち』『アイルランド紀行 ジョイスからU2まで』などが、訳書にカーソン『琥珀捕り』、イェイツ『赤毛のハンラハンと葦間の風』、トレヴァー『聖母の贈り物』、チャトウィン『黒ヶ丘の上で』などがある。