時間エージェントは、9世紀の宮殿から『千一夜物語』の語り手シェヘラザードを連れ帰ろうとした矢先、見知らぬ世界へ飛ばされた。さらに彼女に恋をされ──ヤング「真鍮の都」に始まり、時と場所を問わず過去を撮影できるカメラを発明し、何本もの“真実の”歴史映画を製作した男たちの物語──シャーレッドの傑作「努力」まで、本邦初訳2編を含む全7編。すべて書籍初収録! 扉裏作品紹介・解説=中村融
ロバート・F・ヤング「真鍮(しんちゆう)の都(みやこ)」
マイケル・ムアコック「時を生きる種族」
L・スプレイグ・ディ・キャンプ「恐竜狩り」
ロバート・シルヴァーバーグ「マグワンプ4」
フリッツ・ライバー「地獄堕(お)ちの朝」
ミルドレッド・クリンガーマン「緑のベルベットの外套(がいとう)を買った日」
T・L・シャーレッド「努力」
中村融
(ナカムラトオル )1960年生まれ。中央大学法学部卒、英米文学翻訳家。編著に「影が行く」「時の娘」「星、はるか遠く」、主な訳書にウェルズ「宇宙戦争」、ウィンダム「トリフィド時代」、ブラッドベリ「万華鏡」「何かが道をやってくる」ほか多数。