【キャンベル記念賞受賞作】
20年先の未来から次々と送り込まれる巨石クロノリス(時のモノリス)が
その出現エネルギーで都市を破壊してゆく。
『時間封鎖』の著者が描く、空前の時間侵略戦争!
2021年、タイ。とある夏の未明、天を衝くかのごとくに巨大な塔が轟音とともに出現した。それには20年先の未来の日付が刻まれていた。クロノリス(時の石)と名付けられた巨塔は、その後も続々と現代へ送り込まれ、出現エネルギーで世界各地の都市を破壊してゆく。アメリカの国家機関はついにその出現予知に成功するが……。物語は刻々と2041年へ迫りゆく。空前の時間侵略SF! 解説=堺三保
*第4位『SFが読みたい!2012年版』ベストSF2011海外篇
ロバート・チャールズ・ウィルスン
1953年、合衆国カリフォルニア州生まれのカナダ人SF作家。1975年にデビュー、長編Mysterium(1994)でフィリップ・K・ディック賞を、『クロノリス―時の碑―』(2001)でジョン・W・キャンベル賞を受賞。代表作『時間封鎖』は、ヒューゴー賞・星雲賞に加え、ドイツ、フランス、イスラエルの文学賞も受賞している。
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。