SFショート・ショートを書かせては、その右に出る者がない鬼才ブラウンの傑作集。彼が一言呪文を唱えるやいなや、悪魔は地獄の門を開いて読者にウィンクし、宇宙船は未来の空間を航行しはじめる。この現代の魔術師の導きで、200万光年のかなたからやって来た宇宙人との冒険旅行、悪魔といっしょにランデブーを!
「ブードゥーの魔術」
「歩哨」
「最初のタイム・マシン」
「あたりまえ」
「実験」
「血」
「至福千年期(ミレニアム)」
「効きすぎ」
「立ち入るな」
「武器」
「選ばれた男」
「ドーム」
「鏡の間」
「地獄の蜜月旅行」
「最後の火星人」
「鼠」
「闘技場」
「かくて神々は笑いき」
「スポンサーから一言」
「翼のざわめき」
「想像」
フレドリック・ブラウン
1906年アメリカ生まれ。新聞社、雑誌社などに勤務のかたわら、執筆を開始。1947年刊行の『シカゴ・ブルース』で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞を受賞。多くのミステリ、SF、ファンタジーを発表した。代表作は『真っ白な嘘』『不吉なことは何も』『通り魔』『不思議な国の殺人』『3、1、2とノックせよ』『未来世界から来た男』『天使と宇宙船』『スポンサーから一言』など。奇抜な着想と軽妙な話術で描くショートショートの名手。1972年没
中村保男
(ナカムラヤスオ )1931年生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。英米文学翻訳家。翻訳研究・翻訳技術に関する著書も多数ある。2008年12月9日歿。