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ニューヨーク研修から河田警部が帰ってきた。帰国早々、不思議な事件に遭遇した悪友は、見事な推理をみせる妻の知恵を借りようと、八王子のぼくの家までやってきたのだった。かどわかされたお爺さんの居場所を、謎の暗号から推理する傑作短篇ほか全六作。クズシ、わけんぎゃいなど、讃岐名物や郷土料理に彩られた、シリーズ第三弾。『わが身世にふる、じじわかし』改題・新装版。解説=竹内真
「ト・アペイロン」
「NY・アップル」
「わが身世にふる、じじわかし」
「いないいないばあ」
「薄明の王子」
「さみだれ」
芦原すなお
(アシハラスナオ )1949年香川県生まれ。早稲田大学文学部卒、同大学院博士課程中退。86年『スサノオ自伝』でデビュー。90年発表の『青春デンデケデケデケ』で第27回文藝賞、第105回直木三十五賞を受賞。主な著書に〈ミミズクとオリーブ〉シリーズ、『月夜の晩に火事がいて』『雪のマズルカ』『猫とアリス』『ハムレット殺人事件』などがある。