判型:文庫判
ページ数:508ページ
初版:2006年11月24日
ISBN:978-4-488-15308-3
Cコード:C0197
文庫コード:M-ロ-3-7
装画:朝倉めぐみ
装幀:矢島高光
【シェイマス賞最優秀長編賞受賞】
ニューヨークの私立探偵リディア・チンは相棒のビル・スミスをともない、仕事で香港を訪れていた。敬愛するガオ老人の依頼は、親友が遺した形見の宝石を故人の孫である少年に渡すだけの簡単な仕事。初めての海外に、リディアは興奮を隠せない。だが、たどり着いた少年の家は何者かに荒らされ、少年は誘拐されていた。銃も持てず、探偵免許も通用しない異国ので、ふたりが巻きこまれた事件の結末は? 人気シリーズ第七弾。解説=坂木司
S・J・ローザン
1950年ニューヨーク生まれ。様々な職業を経て、90年頃から書き始めたミステリで、ふたりの私立探偵、中国系女性のリディア・チンと白人男性のビル・スミスを生み出し、94年に発表した『チャイナタウン』を第一作とする長編や多くの中短編で活躍させている。『ピアノ・ソナタ』『天を映す早瀬』でシェイマス賞、『どこよりも冷たいところ』でアンソニー賞、『冬そして夜』でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長編賞を、「ペテン師ディランシー」でMWA最優秀短編賞を受賞するなど、現代を代表する私立探偵小説の書き手として高く評価されている。
直良和美
(ナオラカズミ )東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書、ローザン「チャイナタウン」「ピアノ・ソナタ」、フレムリン「泣き声は聞こえない」、デ・ジョバンニ「集結」、テイ「ロウソクのために一シリングを」など。