北上次郎
(キタガミジロウ )1946年東京都生まれ。明治大学卒。76年に椎名誠らとともに〈本の雑誌〉を創刊、2001年まで本名の目黒考二名義で編集発行人として携わる。同誌創刊号から書評を執筆、のちに書評家として北上次郎の筆名を使うようになり、1984年『冒険小説の時代』が第2回日本冒険小説協会大賞最優秀評論大賞を、94年『冒険小説論 近代ヒーロー像一〇〇年の変遷』が第47回日本推理作家協会賞を受賞。また、藤代三郎の筆名では競馬エッセイを執筆、〈外れ馬券〉シリーズは27巻に亘って刊行された。2023年没。
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この一冊をもって、この百年の文学史に冒険小説は永遠に刻まれた。洋の東西を越えて連なる豊饒な小説群、その山嶺を闊達な筆致で踏破する一大評論。日本推理作家協会賞受賞。
〈日本ハードボイルド全集〉最終巻は、一作家一編で厳選した十六編からなる短編アンソロジー。解説として編者三名の書き下ろした「日本ハードボイルド史」概説を収録する。
忘れがたき傑作長編『幻の殺意』に加え、本邦私立探偵小説の金字塔である私立探偵・真木ものをはじめ結城昌治のハードボイルド分野での多彩な功績を概観できる9短編を収録。
「日本のクリスティ」と呼ばれた人気作家・仁木悦子はまた、優れたハードボイルドの書き手でもあった。仁木ハードボイルドを体現する探偵・三影潤ものの傑作を一巻に集成。
日本独自のハードボイルドを確立することに極めて意欲的であった河野典生。直木賞候補作となった長編『他人の城』と五つの傑作短編を収録、初期の代表作を一望のもとにする。
バイオレンスとアクションを通じ、激情と虚無感を描いて流行作家となった大藪春彦。衝撃のデビュー作「野獣死すべし」のほか、その作品世界を代表する1長編8短編を収録。
著者マクベイン公認の贋作『酔いどれ探偵』と、元刑事の私立探偵を主人公に東京の片隅で起こる事件を描く『二日酔い広場』、東西の大都市を舞台にした連作短編集二作を収録。
日本のハードボイルドの発展に大きく寄与した作家たちの作品を全七巻に集成する。第一巻・生島治郎は長編『死者だけが血を流す』と珠玉の六短編を収録。エッセイ=大沢在昌
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