航海の末たどりついた神呪字諸島。そこで王子一行を待ち受けていたのは、一枚岩ではないらしい、外諸島の氏族間の微妙な緊張と駆け引きだった。ドラゴンを討ち取ることが、彼らに何をもたらすのか。そしてフィッツを驚愕させたのは、六公国に残してきた道化が、自力でアスレヴャルにたどりついていたことだった。このままでは予言どおり道化は死んでしまう。苦悩するフィッツをよそに、道化を加えた一行はドラゴンを求めて氷上の旅に。
鍛治靖子
(カジヤスコ )東京女子大学文理学部心理学科卒。翻訳家。訳書に、クレメント『20億の針』、ニューマン『ドラキュラ紀元』、ビジョルド『スピリット・リング』、アシモフ『銀河帝国の興亡』他多数。