旅の途中で体調を崩し倒れていた朱鷺(とき)は、時藤蓮香(ときとうれんか)という女性に助けられる。時藤家には一族を守る石が伝わっており、石に選ばれた蓮香は、常に得体の知れないものの視線を感じ続けているせいで人付き合いもできず、引きこもって暮らしていた。一方、朱鷺と喧嘩別れした冬二(とうじ)は、獣医師に保護されていた。呪物(じゆぶつ)を求めて旅をする朱鷺と、獣の姿をした兄冬二の運命を描く、三部作完結。著者あとがき=佐藤さくら
佐藤さくら
(サトウサクラ )福岡県出身。西南学院大学卒業。2015年、第1回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞。著作に『魔導の系譜』『魔導の福音』『魔導の矜持』、「守護者とトネリコ」(『小説 魔法使いの嫁 金糸篇』所収)がある。