20年後に開封せよと指定された鉄の箱。その中にあったギリシャ文字の奇々怪々な古文書に誘われて中央アフリカの人跡未踏の地に向かった一行。彼らを待っていたのは、不朽の恋に永遠の生命を吹きこまれた女王の支配する神秘境だった。近代英国最大の物語作家が描く妖しい幻想と戦慄に満ちた大ロマン。 山本耀也 画
H・R・ハガード
ヘンリー・ライダー・ハガード。イギリスの作家。1856年生まれ。1885年、 当時話題の 『宝島』 に対抗意識を燃やして書き上げたという第2作 『ソロモン王の洞窟』 で一躍人気作家の仲間入りをする。その成功に気をよくして 『洞窟の女王』 や 『二人の女王』 を発表、 物語作家としての名声を高めた。 着想の奇抜さと、 読むものをたちまち怪奇幻想の世界へひきずりこむ迫力は、 まさにその独壇場である。1925年歿。