平凡な日々の風景に溶けこむ、あの人、この人、そしてあなた。それぞれ隠しているのは、どんな物語?──ちょっとした嫉妬心から始まる「いじわるゲーム」の行方、子供の頃耳にした奇妙な「都市伝説」が導く戦慄の結末、「鍵のかからない部屋」から出たくてたまらない“私”の物語……。日常と非日常のあわいを描く、奇妙で少しぞっとする、不思議な読み心地のショートストーリー集。著者あとがき=坂木司/解説=東雅夫
「いじわるゲーム」
「怖い話」
「キグルミ星人」
「勝負」
「カフェの風景」
「入眠」
「ぶつり」
「ライブ感」
「ふうん」
「都市伝説」
「洗面台」
「ちょん」
「もうすぐ五時」
「鍵のかからない部屋」
「何が困るかって」
「リーフ」
「仏さまの作り方」
「神様の作り方」
「ホリデーが肉だと先生が困る」
坂木司
(サカキツカサ )1969年、東京生まれ。覆面作家。2002年に、ひきこもり探偵・鳥井真一とその友人・坂木司を主人公にした連作短編集『青空の卵』でデビュー。温かな目線で語られるミステリが評判となる。