●関口苑生氏推薦――「時代の錯誤と国家の暴力を、こんな形でミステリに仕立てるとは。嗚呼、これが小説のたくらみなのか!」
●村上貴史氏推薦――「謎解き・謀略・冒険──うねる物語の“これぞ大団円”を満喫せよ!」
ソ連が消滅し、大戦がナチスの勝利に終わった1960年、ファシスト政治が定着したイギリス。イギリス版ゲシュタポ・監視隊の隊長カーマイケルに育てられたエルヴィラは、社交界デビューと大学進学に思いを馳せる日々を過ごしていた。しかし、そんな彼女の人生は、ファシストのパレードを見物に行ったことで大きく変わりはじめる……。すべての読書人に贈る三部作、怒濤の完結編。解説=村上貴史
*第2位〈週刊文春〉2010ミステリーベスト10 海外部門 ※〈ファージング〉三部作として
*第2位『SFが読みたい!2011年版』ベストSF2010海外篇 ※〈ファージング〉三部作として
*第3位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/総合部門
*第3位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/作家部門
*第4位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/翻訳家&評論家部門
*第5位『ミステリが読みたい!2011年版』海外篇 ※〈ファージング〉三部作として
/歴史部門 第1位/冒険・謀略・スパイ 第1位/本格部門 第2位
/警察部門 第2位/サスペンス部門 第3位
ジョー・ウォルトン
1964年英国ウェールズ生まれ。カナダ在住のSF・ファンタジー作家。2002年にジョン・W・キャンベル新人賞を受賞。ファンタジイ長編『ドラゴンがいっぱい!』(ハヤカワ文庫FT)で04年度世界幻想文学大賞を受賞。06-08年の歴史改変小説《ファージング》三部作(創元推理文庫)では、第二部『暗殺のハムレット』が08年のプロメテウス賞を受賞し、10年に邦訳された際には日本のSFファン・ミステリファン双方より絶賛を浴びた。
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。