判型:文庫判
ページ数:474ページ
初版:2017年6月30日
ISBN:978-4-488-27808-3
Cコード:C0197
文庫コード:M-ケ-2-4
写真:thomas eder/Shutterstock.com
装幀:東京創元社装幀室/フォーマット:本山木犀
公営アパートで肘掛け椅子に座ったまま男性が凍死した。自殺の可能性が高いとされたが、取材に訪れた新聞記者のドライデンは疑問をおぼえる。死んだ男は金に困っていたが、部屋のコイン式電気メーターには硬貨が補充されていた。自殺する人間がそんな行動をとるだろうか?ドライデンの丹念な調査と明晰な推理によって、少しずつ解かれていく人々の秘密。端正な英国本格ミステリ。解説=若林踏
ジム・ケリー
1957年、英国ハートフォードシャー生まれ。2002年に新聞記者としての経験を生かして執筆した『水時計』でデビュー。以降、『火焔の鎖』『逆さの骨』を含む新聞記者のドライデンを主人公としたシリーズや、ピーター・ショウとジョージ・バレンタインという警察官が主役をつとめるシリーズの作品を多数執筆している。2006年に、書館員が選び、作家に対して授与される英国推理作家協会(CWA)図書館賞を受賞。
玉木亨
(タマキトオル )1962年東京都生まれ。慶應大学経済学部卒。英米文学翻訳家。主な訳書にクリーヴス『大鴉の啼く冬』『白夜に惑う夏』、ケリー『水時計』、サンソム『蔵書まるごと消失事件』、マン『フランクを始末するには』などがある。