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冷戦下のアメリカ。ロシア移民の娘であるイリーナは、CIAにタイピストとして雇われる。だが実際はスパイの才能を見こまれており、訓練を受けて、ある特殊作戦に抜擢された。その作戦の目的は、共産圏で禁書とされた小説『ドクトル・ジバゴ』をソ連国民の手に渡し、言論統制や検閲で人々を迫害するソ連の現状を知らしめること。危険な極秘任務に挑む女性たちを描いた傑作長編! 訳者あとがき=吉澤康子/解説=大矢博子
ラーラ・プレスコット
アメリカ、ペンシルヴェニア州グリーンズバーグ出身。アメリカン大学で政治学を学ぶ。2018年にテキサス大学オースティン校のミッチェナー・センターで美術学修士号を取得。執筆活動を始める前は政治キャンペーンのコンサルタントとして活躍していた。2016年に『あの本は読まれているか』の最初の章をもとにした作品“Aedinosaur”で、クレイジーホース・フィクション賞を受賞。2019年にデビュー作である『あの本は読まれているか』が刊行され、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)主催の2020年エドガー賞最優秀新人賞にノミネートされた。
吉澤康子
(ヨシザワヤスコ )津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。英米文学翻訳家。エリザベス・ウェイン『コードネーム・ヴェリティ』『ローズ・アンダーファイア』、ラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』など訳書多数。