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動物好きに捧げる殺人読本

パトリシア・ハイスミス
榊優子中村凪子吉野美恵子大村美根子


動物好きに捧げる殺人読本

ジャンル
海外ミステリ > サスペンス
海外ミステリ > 短編集
レーベル
創元推理文庫(M)

判型:文庫判
ページ数:336ページ
初版:1986年3月28日

ISBN:978-4-488-22401-1
Cコード:C0197
文庫コード:M-ハ-7-1

写真:(c) KIYOSHI MIYAUCHI/MottoPet/amanaimages
装幀:東京創元社装幀室


内容紹介

犬、猫、駱駝(らくだ)、象、鼬(いたち)、……。彼らが人を殺してしまったのには、やはりそこにいたるまでの事情というものがあったのです。最新式の養鶏場を舞台に悲劇と狂気が描かれる「総決算の日」、滑稽にしてブラックな、少年の日の物語「ハムスター対ウェブスター」など、13種類の動物たちの物語を収録。毒とユーモアの組み合わせが、ハイスミスならではの独特の妙味を生み出す傑作短編集。


目次

「コーラス・ガールのさよなら公演」
「駱駝(らくだ)の復讐」
「バブシーと老犬バロン」
「最大の獲物」
「松露(トリユフ)狩りシーズンの終わりに」
「ヴェニスでいちばん勇敢な鼠(ねずみ)」
「機関車馬」
「総決算の日」
「ゴキブリ紳士の手記」
「空巣狙いの猿」
「ハムスター対ウェブスター」
「鼬(いたち)のハリー」
「山羊(やぎ)の遊覧車」


パトリシア・ハイスミス

1921年アメリカ、テキサス州生まれ。1950年刊行の第一長編『見知らぬ乗客』がアルフレッド・ヒッチコックの手で映画化され、一躍有名作家となる。1955年刊行の『太陽がいっぱい』でフランス推理小説大賞を、1964年刊行の『殺意の迷宮』で英国推理作家協会(CWA)賞を受賞した。短編の形でも数多くの傑作を発表し、サスペンス、クライムストーリイの巨匠として現在も世界中に読者を得ている。2022年には著者の執筆経験に基づく小説指南者である『サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座』がフィルムアート社から邦訳刊行され話題となった。1995年没。


大村美根子

(オオムラミネコ )

1947年札幌市生まれ。東京女子大学英米文学科中退。シオドア・スタージョン『時間のかかる彫刻』、ジョン・ディクスン・カー『ヴァンパイアの塔』(共訳)、パット・マガー『七人のおば』、レックス・スタウト『シーザーの埋葬』など訳書多数。2005年1月歿。