【サマセット・モーム賞受賞】
18世紀、ジャージー島。若き古典学者、ジョン・ランプリエールが想いを寄せる美しい子爵家令嬢の水浴姿を見てしまった父が、猟犬にズタズタに噛み殺されてしまう。それは、彼が直前に読んだギリシア神話の物語をなぞるかのような光景であった。神経症を疑う彼は、医師に療法として勧められた固有名詞辞書の執筆を始める。だが、またしてもギリシア神話をなぞる惨劇に遭遇することに……。壮大な謎に満ちた大バロック歴史小説!
*第1位「本の雑誌」この10年の絶対おすすめ翻訳ミステリー・ベスト10(霜月蒼・杉江松恋・千街晶之選/2005年10月号)
*第5位『このミステリーがすごい! 2005年度版』海外編ベスト10
青木純子
(アオキジュンコ )1954年東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。訳書に、K・モートン『忘れられた花園』、M・パヴィチ『風の裏側』、L・ノーフォーク『ジョン・ランプリエールの辞書』、B・S・ジョンソン『老人ホーム』、G・アデア『閉じた本』、A・クルミー『ミスター・ミー』、K・アトキンソン『世界が終わるわけではなく』、M・レヴィツカ『おっぱいとトラクター』他。