判型:文庫判
ページ数:282ページ
初版:2018年8月24日
ISBN:978-4-488-16813-1
Cコード:C0197
文庫コード:M-マ-12-11
写真:Mary Hockenbery/Getty Images
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
夫を転落事故で喪ったアリスは、遺品の整理でミス・ラッシュなる女性の名が書かれた空の封筒を見つける。そこへ息子のマルコムが、美女を伴い帰宅した。女の名前はラッシュ……彼女は何者なのか? 息子に近づく目的、夫の死との関連は? 緊張と疑惑が深まるなか、ついに殺人が起きる……。迫真のサスペンスにして名探偵による謎解きでもある、ウィリング博士もの最後の未訳長編。解説=佳多山大地
ヘレン・マクロイ
アメリカの作家。1904年ニューヨークに生まれる。23年、フランスに渡りソルボンヌ大学に入学。在学中から美術評論家や新聞記者として文筆活動を始め、以降十年近くヨーロッパに滞在した。帰国後38年に長編『死の舞踏』で作家デビュー。同書で探偵役の精神科医ベイジル・ウィリング博士を創造する。46年に作家ブレット・ハリデイと結婚(61年に離婚)。50年には女性初のアメリカ探偵作家クラブ(MWA)会長に就任。長年の功績を称えられ、90年にはMWAグランドマスター賞を受賞した。94年歿。代表作に『暗い鏡の中に』『幽霊の2/3』『殺す者と殺される者』、短編集『歌うダイアモンド』などがある。