ディクテの隣家の厩舎が火事になり、同夜、市内の学校が放火された。さらに隣家で留守番をしていた女性が、惨殺死体で発見される。彼女は放火された学校の教師だった。二つの事件は繋がっているのか? 調べるうちに次第に明らかになる、殺された女性教師の意外な過去。母との確執、父の死、娘の巣立ち、年下の恋人との関係と、自らも悩み山積の新聞記者ディクテが、事件を追う。訳者あとがき=木村由利子
エルスベツ・イーホルム
1960年デンマーク、フュン島生まれ。オーフス大学で音楽理論を専攻するが、ジャーナリスト専門学校に入学し直し、新聞記者になる。1999年に作家としてデビュー、2002年に刊行された本作以降専業作家になった。脚本家としても活躍しており、日本でもDVDが発売されている『ゾウズ・フー・キル』の脚本にも参加している。