北国カーランディア。建国以来、魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人がなんとか平和に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人虐殺により、平和は消え去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴であった鐘をで打ち砕いたのだ。そして闇の歌い手と魔物をも解き放ってしまった。闇を封じることができるのは、古の魔が歌のみ。著者が二十年間温めてきたテーマを圧倒的なスケールと筆致で送る、本格ファンタジーの金字塔。
乾石智子
(イヌイシトモコ )山形県生まれ、山形県在住。1999年教育総研ファンタジー大賞受賞。スターウルフで目を覚まし、コナン・ザ・バーバリアンから最初の一歩を助けてもらった。著書に『夜の写本師』『魔道師の月』『太陽の石』『オーリエラントの魔道師たち』『紐結びの魔道師』『沈黙の書』『赤銅(あかがね)の魔女』『白銀(しろがね)の巫女』『青炎(せいえん)の剣士』『イスランの白琥珀(こはく)』『神々の宴』『久遠(くおん)の島』『闇の虹水晶』『滅びの鐘』などがある。