西暦2000年の合衆国。新たな千年紀を目前に控えた大統領選。既成の二大政党を押さえて闘いを制したのは、“護憲党”と呼ばれる、まったくの新興政党だった。政府による干渉を一切やめ、真の自由を嫌う新大統領。だが一方で、そんな自由を嫌うものたちもいた。起死回生を狙って反対勢力が密かに企てる世界支配計画とは?
ジェイムズ・P・ホーガン
1941年、英国ロンドン生まれ。コンピュータ・セールスマンだったが、1977年に一気に書き上げた長編『星を継ぐもの』でデビュー。同書は日本に翻訳紹介されると同時に爆発的な人気を博し、翌年の星雲賞を受賞。さらに『創世記機械』『内なる宇宙』でも同賞を受賞した。『造物主(ライフメーカー)の掟』『時間泥棒』など、最新科学技術を用いたアイディアに挑戦する作品を矢つぎばやに発表し、現代ハードSFの旗手として幅広い読者を獲得した。また『未来の二つの顔』『未来からのホットライン』『星を継ぐもの』は星野之宣によって漫画化されている。2010年没。
小隅黎
(コズミレイ )本名・柴野拓美。1926年金沢生まれ。日本初のSF同人誌〈宇宙塵〉主宰。「小隅黎」は翻訳・創作に使用する筆名である。1950年、東京工業大学卒業。主な訳書に、スミス《レンズマン》シリーズ、ホーガン『造物主の掟』『造物主の選択』『時間泥棒』、ニーヴン『リングワールド』など多数。主な著書に『北極シティの反乱』ほか。2010年1月16日歿。