人口問題解決のため、亜光速船による太陽系外探査が計画される。莫大な距離を隔てた宇宙船と地球を結ぶには、双子に潜在するテレパシー能力の活用が必須だった。ぼくとパットも選出されたが、搭乗できるのは一人だけ。選ばれたのはパットだった。ぼくは地上に残らなければならない。だがパットが出発を前に重傷を負い、急遽ぼくが乗り込むことに。ただし帰還の可能性は36分の1! 訳者あとがき=酒匂真理子
R・A・ハインライン
1907年ミズーリ州生まれ。39年にSF作家としてデビュー。アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフと並んで絶大な人気を誇り、生涯に4度ヒューゴー賞を受賞している(56年刊『ダブル・スター』、59年刊『宇宙の戦士』、61年刊『異星の客』、66年刊『月は無慈悲な夜の女王』)。他にも『銀河市民』『夏への扉』『宇宙の孤児』『人形つかい』など、数多くの名作を著している。『宇宙の呼び声』『ルナ・ゲートの彼方』『ラモックス』など、ジュブナイルSFでも人気を博した。1988年没。