火星開発を司る〈カンパニー〉は、入植者たちの実情を無視した強引な植民計画を立案した。実施されれば、多数の死者が出ることはまちがいない。計画を知ったジムとフランクは、これをを阻止せんと奔走し入植者たちの決起を促(うなが)す。だがカンパニーの対応は素早く、彼らは学校の建物に追い込まれ、包囲されてしまった! 局面打開の方法はあるか? 巨匠ハインラインの初期名作登場。解説=高橋良平
R・A・ハインライン
1907年ミズーリ州生まれ。39年にSF作家としてデビュー。アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフと並んで絶大な人気を誇り、生涯に4度ヒューゴー賞を受賞している(56年刊『ダブル・スター』、59年刊『宇宙の戦士』、61年刊『異星の客』、66年刊『月は無慈悲な夜の女王』)。他にも『銀河市民』『夏への扉』『宇宙の孤児』『人形つかい』など、数多くの名作を著している。『宇宙の呼び声』『ルナ・ゲートの彼方』『ラモックス』など、ジュブナイルSFでも人気を博した。1988年没。
山田順子
(ヤマダジュンコ )1948年福岡県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒業。主な訳書に、アーモンド『肩胛骨は翼のなごり』、キング『スタンド・バイ・ミー』、クリスティ『ミス・マープル最初の事件』、リグズ『ハヤブサが守る家』、プルマン『マハラジャのルビー』など。