2021年シャーリイ・ジャクスン賞特別賞受賞
2021年ブラム・ストーカー賞受賞
オダヤカナシシャタチ
穏やかな死者たち
シャーリイ・ジャクスン・トリビュート
『丘の屋敷』『ずっとお城で暮らしてる』など数々の名作を遺した鬼才シャーリイ・ジャクスン。日常に潜む不安と恐怖、邪悪な超自然的存在との出会いや人間心理の奥底に流れる悪意を鮮やかな筆致で描いた彼女に敬意を表し、ケリー・リンク、ジョイス・キャロル・オーツら当代の幻想文学の名手が書き下ろした傑作18編を収録。シャーリイ・ジャクスン賞、ブラム・ストーカー賞受賞。解説=深緑野分
序文(エレン・ダトロウ)(市田泉訳)
M・リッカート「弔いの鳥」(渡辺庸子訳)
エリザベス・ハンド「所有者直販物件」(市田泉訳)
ショーニン・マグワイア「深い森の中で――そこでは光が違う」(原島文世訳)
カルメン・マリア・マチャード「百マイルと一マイル」(井上知訳)
カッサンドラ・コー「穏やかな死者たち」(佐田千織訳)
ジョン・ランガン「生き物のようなもの」(渡辺庸子訳)
カレン・ヒューラー「冥銭」(井上知訳)
ベンジャミン・パーシィ「鬼女」(渡辺庸子訳)
ジョイス・キャロル・オーツ「ご自由にお持ちください」(中村融訳)
リチャード・キャドリー「パリへの旅」(新井なゆり訳)
ポール・トレンブレイ「パーティー」(原島文世訳)
スティーヴン・グレアム・ジョーンズ「精錬所への道」(原島文世訳)
ジェフリー・フォード「柵の出入り口」(谷垣暁美訳)
ジェマ・ファイルズ「苦悩の梨」(小野田和子訳)
ジョシュ・マラーマン「晩餐」(新井なゆり訳)
ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン「遅かれ早かれあなたの奥さんは……」(佐田千織訳)
レアード・バロン「抜き足差し足」(小野田和子訳)
ケリー・リンク「スキンダーのヴェール」(中村融訳)
謝辞(エレン・ダトロウ)(市田泉訳)
編者紹介
訳者紹介
解説(深緑野分)
渡辺庸子
(ワタナベヨウコ )法政大学(通信課程)日本文学科卒。訳書にジャクスン『丘の屋敷』、キーン《ナンシー・ドルー・ミステリ》シリーズ他多数。
市田泉
(イチダイヅミ )1966年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒。英米文学翻訳家。訳書にジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』、キャロル『薪の結婚』、サマター『図書館島』、ジョイス『人生の真実』、ヴクサヴィッチ『月の部屋で会いましょう』(岸本佐知子と共訳)他多数。