しんしんと夜も更けるころ、静まり返った部屋でひとり怖い話に読みふける。その醍醐味! 本書は怪談好きな読者諸兄のために編まれた。正調英国怪談は最後の手練、H・R・ウェイクフィールドの「ダンカスターの十七番ホール」をはじめ、万感胸に迫る絶品、ラドヤード・キップリングの「『彼等』」など珠玉の全十三編をとくとご賞味あれ。
「ダンカスターの十七番ホール」
「魔性の夫(つま)」
「棺桶屋」
「青の無言劇」
「深き淵より」
「天国」
「ゼリューシャ」
「ウルヴァーデン塔」
「マダム・ジャンの商売」
「なくした部屋」
「羊飼いの息子」
「「彼等」」
「中国魔術」
南條竹則
(ナンジョウタケノリ )1958 年東京に生まれる。東京大学大学院英文科博士課程中退。著書に「怪奇三昧」「英語とは何か」他、訳書にチェスタトン「詩人と狂人たち」「ポンド氏の逆説」「奇商クラブ」「知りすぎた男」「裏切りの塔」、ハーン「怪談」、ラヴクラフト「インスマスの影 クトゥルー神話傑作選」他多数。