独特な価値観を持つ近未来の妊婦の町、東京第七特別区、通称バルーン・タウン。平和な町でも、やっぱり事件は起こる。国家的機密情報はどこへ、密室状態のアリーナでからくり人形師を襲ったのは誰か、オリエント急行での犯人消失、そしてバルーン・タウンをめぐる秘密とは――。前作に引き続き、バルーン・タウンで起こる奇妙な数々の事件に挑む妊婦探偵・暮林美央の名推理を描く、松尾由美の人気シリーズ第2弾! 解説=千街晶之
「バルーン・タウンの手品師」
「バルーン・タウンの自動人形」
「オリエント急行十五時四十分の謎」
「埴原博士の異常な愛情」
松尾由美
(マツオユミ )1960年石川県生まれ。お茶の水女子大学卒業。89年『異次元カフェテラス』を刊行しデビュー。91年「バルーン・タウンの殺人」がハヤカワSFコンテストに入選。主な著作に〈バルーン・タウン〉シリーズ、〈安楽椅子探偵アーチー〉シリーズ、〈ハートブレイク・レストラン〉シリーズ、『雨恋』『九月の恋と出会うまで』『煙とサクランボ』『花束に謎のリボン』『わたしのリミット』『ニャン氏の事件簿』などがある。