星城大学の研究者早乙女静香はバー〈スリーバレー〉でライターの宮田六郎と知り合った。歴史談義で角突き合わせるだけの関係だったが、どうしたわけか共に京都を旅する成り行きに。ところが、観光と洒落込む間もなく彼らの知人が次々と奇禍に遭い、被害者との接点に注目した警察は二人を追及しはじめる。事件を解明すべく奔走する宮田と静香。歴史上の謎に通じるその真相とは?解説=新保博久
(初版時タイトル『崇徳院を追いかけて』を改題)
鯨統一郎
(クジラトウイチロウ )1998年『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。同作はバー〈スリーバレー〉を舞台に歴史談義を繰り広げる斬新なミステリとして人気を博し、『新・世界の七不思議』『新・日本の七不思議』『京都・崇徳院伝説の殺人』『文豪たちの怪しい宴』『金閣寺は燃えているか?』とシリーズ化された。『隕石誘拐 宮澤賢治の迷宮』『とんち探偵一休さん 金閣寺に密室』『九つの殺人メルヘン』『タイムスリップ森鴎外』など著作多数。