判型:文庫判
ページ数:270ページ
初版:2006年3月24日
ISBN:978-4-488-23603-8
Cコード:C0197
文庫コード:M-ウ-12-2
装画:牧野千穂
装幀:本山木犀
夜毎パリの街の路上に描かれる青い円。その中に置かれるガラクタの数々。ある日はクリップ、別の日は人形の頭、そしてまた別の日はオレンジ……。変わりものの哲学者の仕業? しかしある朝、様相は一変した。そこに置かれていたのは、喉を切られた女性の死体だった。そしてまた一つ、また一つ死体が……。パリ第五区警察の署長アダムスベルグが捜査を開始した。現代仏ミステリ界の女王が放つ、本格ミステリ新シリーズ、第1弾!
フレッド・ヴァルガス
1957年パリ生まれ。シュールレアリスムの研究者を父に持つ二卵性双生児の姉妹の妹として生まれる。他に兄が一人。パリ大学で考古学を専攻した後、国立科学研究所の研究員となり、中世考古学の専門家として遺跡発掘や講演などの日々を送りながらミステリを書き始める。《三聖人シリーズ》と《警察署長アダムスベルグ・シリーズ》で仏語圏以外の国々でも多くの読者を獲得し、CWA賞インターナショナル・ダガーを四度受賞していることは特筆に値するだろう。ミステリの執筆活動のほかに、イタリアの政治犯のフランス亡命を支援したり、2019年には環境問題に関する警告の書 “L’Humanité en péril” を刊行し、本国フランスで話題を呼んでいる。