アメリカSF黄金時代に発表され、日本でも1960年代から紹介され1970年代にはファンからの絶大な支持を得た、エドモンド・ハミルトンの傑作《キャプテン・フューチャー》シリーズが、短編を含めて全作復活します。
従来の翻訳紹介では刊行の順序が前後していましたが、今回の全集版では、『恐怖の宇宙帝王』に始まるシリーズ全作を、時系列順に2作ずつ1巻に収録して全10巻とします。さらに最終第11巻にはシリーズ短篇全作品を収録。これは初めての書籍化となります。
なお各巻末には、原雑誌に併載されていた解説コラム「インサイド・キャプテン・フューチャー」(原題:Worlds of Tommorow)を、これまで未訳だったものも含めて全点訳載します。さらに、やはり同種の掌編小説「フューチャーメンとその仲間たち」(原題:Futuremen)も第11巻に全17本を収録。ご期待ください。
翻訳は、もちろん第一人者・野田昌宏宇宙軍大元帥。そして今回新たなフューチャーメンを描くイラストレーターは、永年キャプテン・フューチャーのファンだった鶴田謙二氏。
全巻の構成は以下のとおり。各巻500〜600頁、本体価格1100〜1300円。
1. 恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近!
(2004年8月刊/訳者あとがき=野田昌宏)
2. 挑戦! 嵐の海底都市/脅威! 不死密売団
(2004年9月刊/推薦=梶尾真治/解説=牧眞司)
3. 太陽系七つの秘宝/謎の宇宙船強奪団
(2004年10月刊/推薦=夢枕獏/解説=山本孝一)
4. 透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド
(2004年12月刊/推薦=菅浩江/解説=堺三保)
5. 輝く星々のかなたへ!/月世界の無法者
(2005年2月刊/推薦=水野良/解説=鏡明)
6. 彗星王の陰謀/惑星タラスト救出せよ!
(2005年3月刊/推薦=山本弘/解説=永瀬唯)
7. 宇宙囚人船の反乱/異次元侵攻軍迫る!
(2005年5月刊/推薦=加藤直之/解説=川合康雄)
8. 人工進化の秘密!/魔法の月の血闘
(2005年7月刊/推薦=田中啓文/解説=金子隆一)
9. フューチャーメン暗殺計画/危機を呼ぶ赤い太陽
(2005年9月刊/推薦=二階堂黎人/解説=辻真先)
10. ラジウム怪盗団現わる!/小惑星要塞を粉砕せよ!
(2006年6月刊/推薦=森岡浩之/解説=南山宏[森優])
11. 鉄の神経お許しを 他全短編
(収録作/キャプテン・フューチャーの帰還/太陽の子供たち/衛星タイタンの〈歌い鳥〉/鉄の神経お許しを/忘れじの月/もう地球人では……/〈物質生成の場〉の秘密/キャプテン・フューチャーとその仲間たち)
(2007年1月刊/推薦=高千穂遙/解説=伊藤民雄)
別巻 風前の灯! 冥王星ドーム都市(野田昌宏著)
(2008年6月刊/あとがき=野田昌宏/解説=日下三蔵)