●北上次郎氏推薦――「異色の友情小説であると同時に、これはきわめて希な吸血鬼小説の傑作である。」
ジョシュア・ヨークは謎めいていた。事故で持ち船を失った船長のアブナーに莫大な資金を提供し、壮麗な蒸気船フィーヴァードリーム号を建造させた男。ミシシッピ川での船旅がしたいと言うくせに、昼間は船室に閉じこもって夜しか姿を見せない。そう、アブナーはまだ知らない。ジョシュアが仲間の吸血鬼を率いた血の支配者であることを!
増田まもる
(マスダマモル )1949年宮城県生まれ。早稲田大学文学部中退。英米文学翻訳家。訳書にJ・G・バラード『ミレニアム・ピープル』、『楽園への疾走』、E・マコーマック『隠し部屋を査察して』、『パラダイス・モーテル』他多数。