ぼくはトム、七番目の息子の七番目の息子だ。魔王を完全に滅ぼす式に使う剣を持って、アリスが闇の世界から戻って来た。儀式を行うまであとひと月もない。でも、いくら母さんの望みでも、ぼくにアリスを殺せるわけがない。そしてアリスも生贄なんかなくても魔王を滅ぼす方法を見つけたと言う。魔王の復活をもくろむ闇の勢力との最後の決戦を前に、トム、魔使い、グリマルキン、そしてアリスの決断は。魔使いシリーズ、クライマックス! 訳者あとがき=田中亜希子
ジョゼフ・ディレイニー
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスフォーム・カレッジでメディア及び映像関連に関して教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』を書いたところ成功。現在15カ国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、THE SPOOK'S BATTLEと続巻も刊行されている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。