ギリシアでの戦いを終え、チペンデンの家での暮らしに戻ったのもつかのま、預かってもらっていたウルフハウンドを引き取りに行って戻ってみると、家は焼かれ師匠の大切な蔵書も灰になってしまっていた。敵の兵士たちがチペンデンにまでやってきたのだ。おまけに庭の穴に拘束していた魔女ボニー・リジーが逃げてしまった。ぼくたちは戦争を避け、海を渡りモナ島に向かった。だがそこでぼくらを待っていたのは、最悪の悪夢だった。訳者あとがき=田中亜希子
ジョゼフ・ディレイニー
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスフォーム・カレッジでメディア及び映像関連に関して教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』を書いたところ成功。現在15カ国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、THE SPOOK'S BATTLEと続巻も刊行されている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。