魔法の森の奥深く、広いポーチと赤い屋根の灰色の家に、魔女らしくない魔女のモーウェンと、黒以外のあらゆる毛色の九匹のネコが平和に暮らしていた。ところが、森の平穏もつかのま、魔法使い協会が森の要である王の魔法の剣を盗んだことが判明。放っちゃおけぬとばかり、魔法の森の王妃、魔女モーウェンとネコたちに、魔術師テレメイン、ドラゴンのキングも一緒に魔法の剣を求めての大冒険! 可愛くて元気なファンタジー第三弾。訳者あとがき=田中亜希子
パトリシア・C・リーデ
1953年アメリカ合衆国、イリノイ州シカゴ生まれ。1977年ミネソタ大学でMBAを取得後、財政アナリストや会計士の仕事をしながら執筆。1980年には、後に The Scribblies として知られるようになる作家集団を結成。1982年に最初の作品を出版、その後、専業作家になり、第一巻である本書が全米図書館評議会(ALA)のヤングアダルト部門の最優秀図書に選ばれた、〈魔法の森シリーズ〉全4巻を始め、Caroline Stevemerとの共作 Cecelis and Kate のシリーズ、スターウォーズのノベライズのほか、いくつものファンタジーを書き好評を得ている。現在はミネソタ州ミネアポリスに三匹の猫と暮らしている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。