新任の牧師の一家が越してきた家の隣は、まるで幽霊屋敷。住んでいるのは九十に手が届きそうなダウデル夫人だ。近所づきあいはしないし、教会にもいかず、気難しいうえに、武装までしている。魔女のような鍋でアップルバターを作り、スイカ泥棒に向けては銃をぶっぱなす。そしてクリスマスといえど、夫人のたくましい腕から逃れられるものではなかった。豪傑おばあちゃんまだまだ健在。ニューベリー賞受賞の、傑作シリーズ第三弾。訳者あとがき=斎藤倫子
リチャード・ペック
1934年、イリノイ州中部のディケーターで生まれ育つ。中学校教師を経て筆をとり、これまで30冊以上もの作品を執筆。2001年には児童文学作家初となる〈米国人文科学勲章〉を授与された。『シカゴよりこわい町』(第49回産経児童出版文化賞〈賞〉受賞)でニューベリー賞オナーに選ばれ、『シカゴより好きな町』で2001年のニューべリー賞、『ミシシッピがくれたもの』でもスコット・オデール賞など、数々の児童文学賞を受賞している。