東京創元社

編集者イチオシの翻訳ミステリで世界一周!翻訳ミステリ13の扉

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第1の扉 『湿地』アーナルデュル・インドリダソン

「ずさんで不器用、まさにアイスランド的殺人……のはずだった」

アイスランド

(編集者より) 北海道より少し広い国土に、所沢市ほどの人口の国アイスランド。そんな小さな国から素晴らしいミステリが誕生しました。シリーズの主人公は、アイスランドの首都レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュル。離婚した妻とは二十年も会っておらず、大きくなってから再会した子どもたちはひどい有様……。実生活でもなにかと大変なエーレンデュルは、スウェーデンの巨匠ヘニング・マンケルの描く刑事ヴァランダーと同じ五十歳。どちらも粒ぞろいの傑作。是非読み比べてください!

湿地

湿地

定価:1,785円
ISBN:978-4-488-01343-1
2012年6月15日発売

犯罪捜査官エーレンデュル・シリーズ

北の国アイスランドの首都レイキャヴィクを舞台に、犯罪捜査官エーレンデュルが難事件・凶悪事件に挑む傑作ミステリ。 2012年6月刊行の『湿地』、2013年夏刊行予定の『緑衣の女』が2年連続でガラスの鍵賞を受賞、『緑衣の女』がCWA賞ゴールドダガー賞を受賞して以来、一躍有名に。現在は世界40ヵ国で紹介され、シリーズ全体で700万部を突破した、いま世界がもっとも注目するシリーズ。

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第2の扉 『深い疵』ネレ・ノイハウス

「ナチがらみの連続殺人が勃発。ドイツは警察小説もすごいんです」

ドイツ/タウヌス地方

(編集者より) この作品を最初に読んだとき、計算されつくした緻密な構成と、あまりの伏線の多さにめまいを覚えたほどでした。連続殺人の被害者たちは、みな半世紀以上も身分を偽り、秘密の過去を抱えて生きてきました。なぜ彼らが殺されるのか。犯人は誰なのか。すべての真相が明らかになった瞬間に、物語はまったく違う顔を見せるはず。ミステリとして、そして警察小説としてもたぐいまれなる傑作です。

深い疵

深い疵

定価:1,260円
ISBN:978-4-488-27605-8
2012年6月22日発売

〈刑事オリヴァー&ピア・シリーズ〉

ドイツ・フランクフルトの近く、ホーフハイム警察署に所属するふたり。オリヴァーは貴族出身で、常に鷹揚に構えている中年男性、ピアは仕事も恋愛も動物の世話も(!?)頑張る30代のキャリアウーマン的女性刑事です。警察という複雑な組織のなかで奮闘する刑事達の勇姿も読みどころのひとつ。彼らの活躍をお見逃しなく!

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第3の扉 『吊るされた女』キャロル・オコンネル

「ニューヨーク市警にマロリーあり。クールなヒロイン久々の登場」

アメリカ/ニューヨーク

(編集者より) クールビューティーとサイコパスを地でいく、ニューヨーク市警の刑事キャシー・マロリー。今日もその態度と発言でまわりの同僚を凍りつかせながら、冷静に殺人事件を捜査しています。オコンネル作品の登場人物たちは、マロリーを筆頭に変なキャラクター揃い。物語として読むぶんには面白いですが、絶対身の回りにはいてほしくないタイプばかりです。暑い夏に涼しくなること請け合いの、そんな素敵なマロリーワールド、是非ご体験を。

吊るされた女

吊るされた女

定価:1,554円
ISBN:978-4-488-19513-7
2012年6月22日発売

〈マロリー・シリーズ〉

犯罪の街ニューヨークを舞台に、ミステリ史上最もクールなヒロイン、キャシー・マロリーが活躍するシリーズ。『クリスマスに少女は還る』でミステリ界に衝撃を与え、『愛おしい骨』でみごと『このミステリーがすごい!』の1位に輝いた著者のライフワーク。

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第4の扉 『この声が届く先』S・J・ローザン

「ニューヨーク市街を走り、相棒を救え! タイムリミットは12時間!」

アメリカ/ニューヨーク

(編集者より) リディアが誘拐されてしまうという、ある意味シリーズ最大の事件を迎える本書。iPhoneやtwitter、Facebookなどが、実に自然な形で登場して物語にからんでくるのが今日的です(原著は2010年刊)。また、重要な脇役として犬が登場。社内の犬好きがこぞってお墨つきを与えた、その活躍ぶりも読みどころのひとつです。

この声が届く先

この声が届く先

定価:1,239円
ISBN:978-4-488-15312-0
2012年6月29日発売

〈リディア・チン&ビル・スミス・シリーズ〉

中国系女性のリディアと、中年白人男性のビル。対照的なふたりの私立探偵がコンビとなり、ひとつの事件を追うシリーズ。最大の特徴は、長編は一作ごとに語り手が交代すること。そのため、読み口ががらりと変わるのです。事件以外にも、お互いに対する認識の差も読みどころ。現代を代表する、私立探偵小説の傑作シリーズです。

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第5の扉 『毒の目覚め』S・J・ボルトン

「イギリスの小さな村。ここには、決して語られない“記憶”があった」

アメリカ/ニューヨーク

(編集者より) 『三つの秘文字』で新人離れした筆力を見せつけた著者の新作は、謎と恐怖に彩られた壮麗なゴシック・ミステリ。英国の田舎の村で、蛇がらみの不可解な事件が頻発します。怪しげなコテージや廃墟と化した教会などを舞台に描かれた、美しくも怖ろしい圧巻の傑作です。でも、ひとつご忠告を。決して寝る前に読んではいけません! ページをめくる手が止まらなくなり、徹夜すること間違いなし! なのです。

毒の目覚め〈上〉

毒の目覚め〈上〉

定価:945円
ISBN:978-4-488-20705-2
2012年8月31日発売

毒の目覚め〈下〉

毒の目覚め〈下〉

定価:945円
ISBN:978-4-488-20706-9
2012年8月31日発売

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第6の扉 『濡れた魚』フォルカー・クッチャー

「大恐慌直前、最後の輝きを放つ巨大都市ベルリン。壮大なる警察小説シリーズ開幕」

ドイツ/ベルリン

(編集者より) 主人公はわけあって故郷と殺人捜査課の職を離れ、現在はベルリン警視庁風紀課にくすぶるゲレオン・ラート警部。殺人課への栄転を望む彼が、さまざまな陰謀と罠が渦巻く巨大な事件に巻き込まれていく……。翻訳ミステリファンならフィリップ・カーの諸作を想起されるであろう本書ですが、著者がドイツ人ということもあり、頽廃と繁栄の街、ベルリンの情景とドイツ人気質をきわめてリアルに描いている作品です。もちろんミステリとしての出来も第一級であります。

濡れた魚〈上〉

濡れた魚〈上〉

定価:1,050円
ISBN:978-4-488-25803-0
2012年8月31日発売

濡れた魚〈下〉

濡れた魚〈下〉

定価:1,050円
ISBN:978-4-488-25804-7
2012年8月31日発売

〈ラート警部シリーズ〉

いま最注目のドイツミステリがついに生んだ傑作警察小説シリーズ第一弾。刊行されたシリーズ三作に対してシリーズ完結を待たずベルリン・ミステリ大賞が贈られています。一作目の舞台は、ナチスの影が徐々に台頭しつつある1929年のベルリン。移りゆく人々と社会と壮大な事件を、巧みなストーリーテリングで描いていきます。次巻Der stumme Todも来年の夏頃に刊行の予定です。

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第7の扉 『彼の個人的な運命』フレッド・ヴァルガス

「パリの町を走り回る三聖人、あのボロ館の魅力も満載!」

フランス

(編集者より) 先史時代専門、中世専門、そして第一次世界大戦専門の三人の個性的な歴史学者たちと、凄惨な連続女性殺人事件の最有力容疑者である奇妙な青年がボロ館で共同生活をすることに。証拠も目撃者も揃った、どう考えても犯人としか思えない男と……。今回の〈三聖人〉たち、そしてあのカエルを連れ歩く元内務省調査員ケルヴェレールの活躍は実に見事。そして終盤の緊迫感は圧巻です。CWA賞3回受賞は伊達ではありません。ヴァルガス万歳!

彼の個人的な運命

彼の個人的な運命

定価:1,029円
ISBN:978-4-488-23606-9
2012年8月31日発売

〈三聖人〉シリーズ

三聖人とは三人の歴史学者のあだ名。聖マルコ=マルク、中世専門。今回彼は家政夫のアルバイト中。聖マタイ=マティアス、先史時代専門、裸族(?!)。聖ルカ=リュシアン、第一次世界大戦専門、ネクタイ着用が信条。こんな面々が活躍するフランス・ミステリ界の女王による本格ミステリのシリーズです。第一作『死者を起こせ』はCWA インターナショナルダガーを受賞しています。

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第8の扉 『月に歪む夜』ダイアン・ジェーンズ

「一通の手紙が呼び起こす暗い過去の記憶。イギリス女流作家が放つ圧巻のデビュー作」

イギリス/ヘレフォードシャー

(編集者より) CWA最優秀新人賞最終候補作となった本書は、審査員に「バーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)の初期作品の系譜にある」と賞された、直球のサスペンス作品です。中年女性のわたしのもとに届いた、暗い過去を呼び起こす老婦人からの手紙。楽しく過ごせたはずの学生時代の夏、わたしたち四人の男女に何が起こったか?――大型新人のデビュー作にご期待ください。

月に歪む夜

月に歪む夜

定価:1,260円
ISBN:978-4-488-15823-1
2012年9月11日発売

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第9の扉 『闇のしもべ』イモジェン・ロバートスン

「ロンドン、ウェスト・サセックス、ボストン……三つの物語が描き上げる歴史ミステリ巨編」

イギリス/ロンドン

(編集者より) 厭世家の解剖学者と才気煥発な提督夫人が探偵コンビを組む、歴史ミステリ第一弾。不吉な名家の館が聳えるイングランド南部、ゴードン暴動に騒然とするロンドン、そしてアメリカ独立戦争開戦直前のボストン。並行して語られる三つのストーリーがやがて一つに収斂し、壮大なクライマックスへとなだれこむ圧巻の物語。絶対の自信をもっておすすめする一冊です。

闇のしもべ〈上〉

闇のしもべ〈上〉

定価:987円
ISBN:978-4-488-14907-9
2012年9月21日発売

闇のしもべ〈下〉

闇のしもべ〈下〉

定価:987円
ISBN:978-4-488-14908-6
2012年9月21日発売

〈英国式犯罪解剖学シリーズ〉

世間と縁を切り研究生活に明け暮れる解剖学者クラウザー。18世紀のイギリス社会では考えられないほど活発で行動力のある提督夫人ハリエット。好対照の二人が探偵コンビを組む歴史ミステリシリーズ第一弾をお届します。本国では矢継ぎ早にシリーズ四作目まで刊行。次作Anatomy of Murderも来年夏刊行予定です。

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第10の扉 『ディミター』W・P・ブラッティ

「1973年。無神国家アルバニアに始まる、戦慄の傑作――」

アルバニア

(編集者より) 1970年代の無宗教国家アルバニアに囚われた「謎の男」。聖地エルサレムの病院で難病患者を救った「奇蹟」、そして市街部で続く殺人・失踪・死体遺棄――『エクソシスト』の鬼才ブラッティが齢82にして上梓した本作は、恐怖、幻想、諜報小説、そして本格ミステリ(!?)といくつものジャンルが入り混じり、ギリギリのバランスを取りながら最後に思わぬ真相を読者に放り投げる、一言で表現すれば「超問題作」です。他では絶対読めないものを探している方、必読です。

ディミター

ディミター

定価:1,155円
ISBN:978-4-488-19811-4
2012年9月21日発売

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第11の扉 『ファイアーウォール』ヘニング・マンケル

「スウェーデン南部イースタを舞台に、正義の人ヴァランダーが悪に挑む」

スウェーデン

(編集者より) クルト・ヴァランダー、五十歳。イースタ警察署のベテラン刑事。離婚歴あり。前妻とのあいだに娘がひとり。最近糖尿病の診断を下され、嫌々食餌療法と運動(歩くだけ)に挑戦中。事件とあらば、自らの健康も顧みずかなりの無理を押し通すが、女性との交際は不器用で、電話ひとつなかなかかけられない。BBC制作のドラマではケネス・ブラナーが演じ、結構恰好よかったと評判。そんなおじさんでよければ、是非よろしくお願いします。

ファイアーウォール〈上〉

ファイアーウォール〈上〉

定価:1,260円
ISBN:978-4-488-20914-8
2012年9月21日発売

ファイアーウォール〈下〉

ファイアーウォール〈下〉

定価:1,260円
ISBN:978-4-488-20915-5
2012年9月21日発売

〈刑事ヴァランダー・シリーズ〉

1作目『殺人者の顔』でガラスの鍵賞受賞、5作目『目くらましの道』でCWA賞ゴールドダガー賞受賞、7作目『背後の足音』で『IN★POCKET』2011年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/総合部門1位、『このミステリーがすごい!』4位に輝いた北欧随一の人気シリーズ。

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第12の扉 『冷たい川が呼ぶ』マイクル・コリータ

「実在するアメリカ屈指の超豪華ホテルを舞台に、幻視に彩られた一大巨篇が開幕!」

アメリカ/フレンチリック

(編集者より) 著者は弱冠21歳で作家デビューした早熟の天才。大富豪が死ぬ間際に告げた「あの川は本当に冷たかった」という謎めいたひと言、ヴァイオリンで「死者にたむける歌」を奏でる少年、豪華なドームを持つエレガントなホテル、どんどん冷える不思議な水の壜……。魅力的なモチーフと個性的な登場人物たちが織り成す緊迫感に満ちた物語は、映画を見ているような感覚をもたらすはずです。謎と幻視に彩られた異色のミステリをご堪能ください。

冷たい川が呼ぶ〈上〉

冷たい川が呼ぶ〈上〉

定価:987円
ISBN:978-4-488-11704-7
2012年9月27日発売

冷たい川が呼ぶ〈下〉

冷たい川が呼ぶ〈下〉

定価:987円
ISBN:978-4-488-11705-4
2012年9月27日発売

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第13の扉 『マッドアップル』クリスティーナ・メルドラム

「故郷から遠く離れたサンフランシスコの地に、母は何を求めて来たのだろう……」

アメリカ/サンフランシスコ

(編集者より) マッドアップル、別名チョウセンアサガオ。やさしげな見かけに似合わず、毒をもつその草で、彼女は殺人を犯したのか? アスラウグは父親を知らない。母は処女懐胎であるかのように彼女を生み、育てた。彼女は母親からあらゆる植物の知識、ラテン語やギリシャ語、ヘブライ語やゲール語やルーン文字、ニュートンやダーウィンやアインシュタインを学び育った。母とふたりだけの世界。だが、母の死が彼女の世界を変えた。神話の迷宮のような不思議なミステリです。

マッドアップル

マッドアップル

定価:1,365円
ISBN:978-4-488-22207-9
2012年9月27日発売

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