9月1日。ついに新学期を迎えた舞浜南高校。1年生の守凪了子(かみなぎりようこ)は、謎めいた転校生・ツクルナたちとともに演劇の練習をはじめる。深まりゆく秋の空気のなか、「いつも通り」の学園生活を演じる了子たち。だが宇宙規模での破滅の危機は、もうすぐそこにまで迫っていて──傑作SFアニメ『ゼーガペイン』のその後の世界を、独自の着想と圧倒的スケールで描く完全オリジナル長編。著者あとがき=高島雄哉
プロローグ
第1章 夏の終わりのツクルナ
第2章 世界膜が閉じて舞台幕が開(ひら)く
第3章 量子ノイズ
第4章 覚醒する場
第5章 ジフェイタス
第6章 シン7(セブンス)
第7章 プロキシマ・ケンタウリbのウーシア
第8章 名前を与える
第9章 終焉(しゆうえん)の実験
第10章 会いたいと思うこと
第11章 痛みある宇宙
第12章 なぜ守凪了子(かみなぎりようこ)は自由になれないのか
エピローグ
カーテンコール
高島雄哉
(タカシマユウヤ )1977年山口県宇部市生まれ。東京大学理学部物理学科卒、東京藝術大学美術学部芸術学科卒。2014年、「ランドスケープと夏の定理」で第5回創元SF短編賞を受賞(門田充宏「風牙」と同時受賞)。18年の同題長編化作品は、第一作ながら『SFが読みたい!』国内篇第5位に、また星雲賞日本長編部門候補となった。他の作品に、『エンタングル:ガール』『不可視都市』『小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女』など。16年の劇場アニメ『ゼーガペインADP』に始まり、TVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『SYNDUALITY Noir』、ゲーム『ARMORED CORE Y』など、数多くの作品にSF考証として参加する。