暦法改新から9年。ジェダオは自らの不死を維持しようとするクジェンの手によって蘇り、彼のもとで艦隊を率いる。一方、チェリスは姿をくらまし、六連合(ろくれんごう)の復活を阻止しクジェンの野望を挫くべく、独自の動きを見せていた。銀河の運命を賭けた最終決戦がいよいよ迫る……ローカス賞受賞『ナインフォックスの覚醒』に始まる三部作完結編。2019年ヒューゴー賞、クラーク賞候補作。
ユーン・ハ・リー
1979年ヒューストン生まれ。韓国系アメリカ人であり、幼少期をテキサス州と韓国の両方で過ごす。コーネル大学で数学を専攻し、スタンフォード大学で数学の修士号を取得。初長編『ナインフォックスの覚醒』(2016)でローカス賞第一長編部門受賞、ヒューゴー賞・ネビュラ賞候補となる。シリーズ第2部の『レイヴンの奸計』(2017)と第3部『蘇りし銃』(2018)はヒューゴー賞候補となった。2020年、長編Dragon Pearl(2019)でローカス賞YA部門とミソピーイク賞児童書部門を受賞。FtMのトランスジェンダー男性でクィアであり、夫とともにルイジアナ州で暮らしている。
赤尾秀子
(アカオヒデコ )津田塾大学数学科卒業。英米文学翻訳家。主な訳書に、レッキー《叛逆航路》シリーズ、ハインライン『天翔る少女』、マキャフリー『だれも猫には気づかない』、マキャフリー&ラッキー『旅立つ船』、ヴィンジ『レインボーズ・エンド』ほか多数。