2017年ローカス賞第一長編部門 受賞
2017年ヒューゴー賞長編部門 候補
2017年ネビュラ賞長編部門 候補
ナインフォックスノカクセイ
ナインフォックスの覚醒
数学と暦に基づき物理法則を超越する科学体系〈暦法〉を駆使する星間大国〈六連合〉。この国の若き女性軍人にして数学の天才チェリスは、史上最悪の反逆者にして伝説の戦術家ジェダオの精神をその身に憑依させ、艦隊を率いて鉄壁のシールドに守られた巨大宇宙都市要塞の攻略に向かう。だがその裏には、専制国家の恐るべき秘密が隠されていた。2017年ローカス賞受賞、ヒューゴー賞・ネビュラ賞候補の魔術的本格宇宙SF! 解説=渡邊利道
ユーン・ハ・リー
1979年ヒューストン生まれ。韓国系アメリカ人であり、幼少期をテキサス州と韓国の両方で過ごす。コーネル大学で数学を専攻し、スタンフォード大学で数学の修士号を取得。初長編『ナインフォックスの覚醒』(2016)でローカス賞第一長編部門受賞、ヒューゴー賞・ネビュラ賞候補となる。シリーズ第2部の『レイヴンの奸計』(2017)と第3部『蘇りし銃』(2018)はヒューゴー賞候補となった。2020年、長編Dragon Pearl(2019)でローカス賞YA部門とミソピーイク賞児童書部門を受賞。FtMのトランスジェンダー男性でクィアであり、夫とともにルイジアナ州で暮らしている。
赤尾秀子
(アカオヒデコ )津田塾大学数学科卒業。英米文学翻訳家。主な訳書に、レッキー《叛逆航路》シリーズ、ハインライン『天翔る少女』、マキャフリー『だれも猫には気づかない』、マキャフリー&ラッキー『旅立つ船』、ヴィンジ『レインボーズ・エンド』ほか多数。