ジカントシ

時間都市

J・G・バラード
宇野利泰


時間都市

ジャンル
SF > 短編集
レーベル
創元SF文庫

判型:文庫判
ページ数:328ページ
初版:1969年5月30日

ISBN:978-4-488-62906-9
Cコード:C0197
文庫コード:SF-ハ-2-6


装画・装幀:松林富久治


内容紹介

●神林長平氏推薦――「奇想渦巻く本書(バラード)の〈内宇宙〉(インナースペース)に、読者(あなた)は自身の貌(かお)を見るだろう。」

時間を知ることが犯罪となった都市での出来事を描いた表題作をはじめ、人口増加と居住スペースの話、精神療法を禁じられた医師の破局、上下左右に果てしなく建設された都市の話の他、〈ヴァーミリオン・サンズ〉シリーズを含む全10編を収録した珠玉の短編集。現代SFにおいて独自の分野を切り拓いたJ・G・バラードが、奇抜な着想と超現実的な筆致で描く、絢爛たるSF世界!


目次

「至福一兆」
「狂気の人たち」
「アトリエ五号、星地区」
「静かな暗殺者」
「大建設」
「最後の秒読み」
「モビル」
「時間都市」
「プリマ・ベラドンナ」
「時間の庭」


J・G・バラード

英国を代表する作家。1930年、上海生まれ。「人間が探求しなければならないのは、外宇宙(アウター・スペース)ではなく、内宇宙(インナー・スペース)だ」として、SFの新しい波(ニュー・ウェーブ)運動の先頭に立った。終末世界を独自の筆致で美しく描き出した〈破滅三部作〉と呼ばれる『沈んだ世界』『燃える世界』『結晶世界』や、濃縮小説(コンデンスト・ノベル)と自ら名づけた手法で書き上げた短編を発表し、その思弁性が多くの読者を魅了した。『太陽の帝国』はスピルバーグ監督、『クラッシュ』はクローネンバーグ監督、『ハイ・ライズ』はベン・ウィートリー監督によって映画化された。他の著作に《J・G・バラード短編全集》全5巻、『殺す』『コカイン・ナイト』『人生の奇跡J・G・バラード自伝』など。2009年没。