【ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞「時間のかかる彫刻」収録】
「あなたの望みをかなえてあげよう。ただし、わたしなりのやりかたで」──彷徨いの果てに彼女が辿り着いた家で、その男は樹高15フィートもある盆栽を育てていた。心に染みるヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞の表題作を始め、描けなくなった絵描きの奇妙な日々「ここに、そしてイーゼルに」など、奇蹟の作家スタージョンが人生の瞬間を見事に切りとって見せる、再生と愛の物語12編。解説=大森望(サンリオSF文庫刊『スタージョンは健在なり』を改題・再刊)
「ここに、そしてイーゼルに」
「時間のかかる彫刻」
「きみなんだ!」
「ジョーイの面倒をみて」
「箱」
「人の心が見抜けた女」
「ジョリー、食い違う」
「〈ない〉のだった――本当だ!」
「茶色の靴」
「フレミス伯父さん」
「統率者ドーンの〈型〉」
「自殺」
大村美根子
(オオムラミネコ )1947年札幌市生まれ。東京女子大学英米文学科中退。シオドア・スタージョン『時間のかかる彫刻』、ジョン・ディクスン・カー『ヴァンパイアの塔』(共訳)、パット・マガー『七人のおば』、レックス・スタウト『シーザーの埋葬』など訳書多数。2005年1月歿。