その夜、地球が緑色の大流星群のなかを通過し、だれもが世紀の景観を見上げた。ところが翌朝、流星を見た者は全員が視力を失ってしまう。世界を狂乱と混沌が襲い、いまや流星を見られなかったわずかな人々だけが文明の担い手だった。だが折も折、植物油採取のために栽培されていたトリフィドという三本足の動く植物が野放しとなり、人間を襲いはじめた! 人類の生き延びる道は? 訳者あとがき=中村融
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ジョン・ウィンダム
1903年、英国イングランドのウォーリックシャーに生まれる。様々な職を転々としながら短編小説の執筆を始め、31年、SF雑誌〈ワンダー・ストーリーズ〉よりデビュー。51年に『トリフィド時代』を発表し、一躍読書界の注目を集めた。侵略/人類破滅テーマを得意とし、ほかにも『さなぎ』『呪われた村』『海竜めざめる』などの名作を遺した。69年歿。『トリフィド時代』や『呪われた村』は映画化もされた。スティーヴン・キングは著書『死の舞踏』中で、「英国が生んだ希代のSF作家」と賞賛する。
中村融
(ナカムラトオル )1960年生まれ。中央大学法学部卒、英米文学翻訳家。編著に「影が行く」「時の娘」「星、はるか遠く」、主な訳書にウェルズ「宇宙戦争」、ウィンダム「トリフィド時代」、ブラッドベリ「万華鏡」「何かが道をやってくる」ほか多数。