若手教授たちに経営が任された魔術師大学の赤字はかさみ、寄付を募る手紙が事件を呼ぶ。新入生を狙う刺客。学食に乱入する海賊。女子学生につきまとう外套掛け? 大学の危機にダークの娘、グリフィンのエルダと仲間たちが大活躍。『ダークホルムの闇の君』につづいて、魔法世界のキャンパスライフを生き生きと描くユーモア・ファンタジイ第2弾。解説=荻原規子
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
1934年ロンドンに生まれ、オックスフォード大学で学ぶ。3人の子どもを育ててから本格的な執筆活動を始めた。『魔女と暮らせば』(徳間書店)でガーディアン賞を受賞。現代のイギリスを代表するファンタジー作家として高い評価を受けている。邦訳された作品には、他に『わたしが幽霊だった時』『九年目の魔法』『バビロンまでは何マイル』『ダークホルムの闇の君』『うちの一階には鬼がいる!』(以上創元ブックランド)『詩人(うたびと)たちの旅』『聖なる島々へ』『呪文の織り手』『呪文の織り手』(以上創元推理文庫)、『魔法使いハウルと火の悪魔』『魔法使いはだれだ』(以上徳間書店)などがある。2011年歿。
浅羽莢子
(アサバサヤコ )1953年生まれ。英米文学翻訳家。東京大学文学部卒。主な訳書にセイヤーズ『学寮祭の夜』、チャーチル『ゴミと罰』、マクラウド『納骨堂の奥に』、キャロル『死者の書』、ピーク『ゴーメンガースト』など多数。2006年歿。