文豪たちの語る妖怪たちを集めたアンソロジー。尾崎紅葉「鬼桃太郎」、泉鏡花「天守物語」、小泉八雲/円城塔訳「ムジナ」、芥川龍之介「狢」、室生犀星「天狗」等19編を収録。
「鬼桃太郎」尾崎紅葉
「天守物語」泉鏡花
「獅子舞考」柳田國男
「ざしき童子のはなし」宮澤賢治
「ムジナ」小泉八雲(円城塔訳)
「貉」芥川龍之介
「狢」瀧井孝作
「最後の狐狸」檀一雄
「山姫」日影丈吉
「屋上の怪音──赤い木の実を頬張って」徳田秋聲
「天狗」室生犀星
「一反木綿」椋鳩十
「件」内田百
「からかさ神」小田仁二郎
「邪恋」火野葦平
「山妖海異」佐藤春夫
「荒譚」稲垣足穂
「兵六夢物語」獅子文六
「化物の進化」寺田寅彦
東雅夫
(ヒガシマサオ )1958年神奈川県生まれ。早稲田大学卒。文芸評論家、アンソロジスト。『幻想文学』と『幽』の編集長を歴任。著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)、『百物語の怪談史』ほか、編纂書に『日本怪奇小説傑作集』全三巻(紀田順一郎と共編)、『文豪妖怪名作選』『猫のまぼろし、猫のまどわし』ほか多数がある。