邪神ツァトッグアが地底に潜み、魔物が跋扈する超古代大陸ヒュペルボレオス。栄華を誇る首都コムモリオムが放棄されるまでの奇怪な?末を描く「アタムマウスの遺書」、異端の魔術師エイボンと宿敵の対決が思わぬ結末を迎える「土星への扉」他、アトランティス最後の島ポセイドニスの逸話も併載する。『ゾティーク幻妖怪異譚』に続き、美と頽廃の詩人による23の綺想を収める傑作集。訳者あとがき=大瀧啓裕
ヒュペルボレオス
「ヒュペルボレオスのムーサ」
「七つの呪い」
「アウースル・ウトックアンの不運」
「アタムマウスの遺書」
「白蛆の襲来」
「土星への扉」
「皓白の巫女」
「氷の魔物」
「サタムプラ・ゼイロスの話」
「三十九の飾帯盗み」
「ウッボ=サトゥラ」
アトランティス
「最後の呪文」
「マリュグリスの死」
「二重の影」
「スファノモエーへの旅」
「アトランティスの美酒」
幻夢郷綺譚
「始原の都市」
「月への供物」
「地図にない島」
「歌う炎の都市」
「マルネアンでの一夜」
「サダストル」
「柳のある山水画」
大瀧啓裕
(オオタキケイスケ )1952年、大阪市生まれ。著書に『魔法の本箱』『エヴァンゲリオンの夢』、訳書にラヴクラフト『文学における超自然の恐怖』、ラッセル『悪魔の系譜』、スミス『ゾティーク幻妖怪異譚』『ヒュペルボレオス極北神怪譚』『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』、オブライエン『金剛石のレンズ』、ウィルスン〈始末屋ジャック〉シリーズ他多数。