事務所を訪ねてきた見知らぬ女は、おれの名前を確認するなり銃を撃ってきた。反撃には成功したものの、女を死なせてしまい、事情を聞き出すことはできなかった。仕方なく、おれは自分がなぜ狙われたのかを調べることに……(「ヴェニスを見て死ね」)。街があり、人がいて、事件が生まれる。ニューヨークの私立探偵ジョー・ヴェニス、創元推理文庫に登場。プロの仕事を堪能できる五つの短編に加え、プロローグを収録。単行本版著者あとがき=木村二郎/解説=池上冬樹
「プロローグ」
「ヴェニスを見て死ね」
「長い失踪」
「過去を捨てた女」
「秋の絞殺魔」
「バンバン」